断熱性能の良い家を見極める
「断熱をどうするか?」
断熱材には色々な種類があり、性能も特徴も施工性も異なります。
そしてどれが良い、どれが悪いと言うのも色々な状況によって変わる訳でして、一概には言えないですね。
Ua値計算に有利な断熱材で言うと、グラスウールやセルロースファイバーの様な柱の厚さ目一杯まで断熱出来る物が良いと思いますし、付加断熱で外断熱をやる場合や、床の断熱材にはネオマフォームやミラフォームの様な板状の断熱材が良いとされています。
要するに、断熱をする場所や状況によって断熱材は変えた方が良いと思われます!
自分の経験上ですが、どこに重点を置いて断熱材を選んでいるか?また、家のどこを断熱強化するとコスパが良いのか?を書いていきたいと思います!
まず、自分が断熱材を選ぶのに大切にしている事は「施工&品質にバラツキが少ない物」が1番だと思っています。
同じお金をもらっているのに「Aさんの家は高性能」「Bさんの家は低性能」では困る訳です。
断熱材は物が同じでも施工する人によって品質にバラつきがでます!
しかも、大幅にです(汗)
特にグラスウール系の断熱材でしっかりと性能を出すには、知識、技術ともに高次元の能力と経験がなければ出せません!
断熱性能通りの数字をコンスタントに出せる工務店は、自分が知る限り新潟県に何社もいません!
逆に、言えばその工務店以外は数値より低い断熱性能の家だと言えます。
コレが「Ua値だけ良くてもダメだよ」の意味になります。
そして、家を断熱施工する際に最も大切になる部分というのが「屋根(天井)と床」になります!
簡単に言えば「壁は超高断熱で天井床は普通」よりも「壁は普通で天井床は超高断熱」の方が効果が高い!
夏場の屋根材は60度以上になります!
夏の話にはなりますが、北側の壁の断熱材を剥いで天井(屋根)に敷いた方が同じ断熱の使用量でも室内の温熱環境は良くなりますよねって感じです。
床の断熱に関しましては、人が直接触れる機会が多いのが床になります。
断熱施工も気密施工もしっかりやらないと、寒く感じるのが床でございます!
ですので、重点的かつ丁寧に施工する必要があるでしょう。
とは言え、お客さんが断熱の心配などする必要は、本来無いのでございます。
断熱材の選定や断熱性能、気密性能の確保と言うのは専門性の高い話になります!
つまり、専門家(プロ)が仮説を立て施行を管理して、快適な温熱環境をお客様に提供するのが当たり前の話になります。
そして、この部分は予算が無いからと言って予算を削って良い部分では無い!
ケチった分だけ温熱環境は悪くなり、ランニングコストは高くなる!
この部分の予算を削るは「愚かの極み」以外ないです。
最後に結論を言いますと、良質な温熱環境の家に住みたいのであれば、Ua値がいくつか?どんな断熱材を使っているか?も大切ですが、その住宅会社が作った家を見せてもらった時に、エアコンの数を調べた上で実際に体感する事だと思います。
エアコン1台で快適な家と、エアコンが3台も4台も無いと快適じゃ無い家では大きな違いになります。
どうか、数字だけで判断しない様にしてください。
と言うお話でした。
おしまい