エイジング加工
最近の流行??で住宅をエイジング加工(使い込んだ感を出す加工)
している住宅がありますね。
木の板や梁や柱にわざと鋸の引き目をつけたり
手斧(ちょうな)などのなぐりを入れたものですね。
電動工具がなかった昔のつくり方が武骨で
カッコいいって事です。
まるで店舗のような住宅を憧れちゃうんです
よねーww
そして自然塗料みたいな塗料でダークブラウン
に色付けして塗り壁を塗って完成みたいな感じ
ですね。
「わーお店みたい」ってな感じです。
でもちょっと違う、、、
プロが見るとハリボテ感が半端ではなく感じてしまう(汗)
「なんでだろう??」って考えてみると、
使ってる材料と不自然な色合いの塗装が原因だって
気付きます。
昔の建築材料はすべて天日乾燥材ですが
現代の建築材料は機械乾燥材がほとんどです。
木の内から湧き出て来る力強さが無い感じがします。
だからなのか油系の塗料で着色してます。
その艶の無さが「わざと古っぽく作りました」
感が凄く伝わるんだと思います??
自分も長い時間をかけていい感じの雰囲気
がある建物は大好きなので、気持ちはわかる。
ですが、それは本物の材料を使って
本当に長い時間をかけて出来るものであって
新築時から醸し出せるような簡単なもんじゃ
ないって事も知ってます。
本物の木材って時間が経つと写真の様になります。
写真の床は約2年経過したモミの木です。
腰壁に貼ってあるのは20年から30年
経ったモミの木です。
どちらも天日乾燥の木材です。
床に貼った板も長い時間をかけて腰壁の
板のような綺麗な色になっていくでしょう。
本物の木材の力強い光沢ですね、塗装ではこれは出せない。
50年100年と長い時間をかけてさらに美しく
なって行くでしょう。
残念ながら自分が100年後のその姿を見る事は
出来ませんが、、、、
次の次の世代のお楽しみって事ですね(笑)
次の次の世代に感動させられる「物」を造る事が
本当の自分たちの仕事です。
黙ってても良い物は残りますから次の世代に引き継げます。
機械式の時計や宝石みたいな物と一緒ですね。